スマホって便器と同じくらい細菌がいるってホント?その真相を深掘り

意外といます
やまだ 2025.06.05
誰でも

はじめに

こんにちは、やまだです。「スマホはトイレの便器より汚い」「便器の10倍の細菌がいる」──こんな話を聞いたことはありませんか?いつも肌身離さず持ち歩いているスマホだけに、もし本当ならゾッとしますよね。この“都市伝説”のような話は、一体どこまで本当なのでしょうか?提供された情報を元に、その真相を探ってみたいと思います!

結論から言うと「状況による」が、掃除しないと汚いのは確か

まず結論からお伝えすると、「スマホは便器と同じ、あるいはそれ以上に細菌が多い」という主張は、状況によってはあり得るが、一概には言えません。なぜこのような比較が出てくるのでしょうか?それは、僕たちのスマホの使い方の特性に理由があります。

•スマホ: ほとんど掃除しないのに、一日中さわるため細菌数が増えやすい。

•便座: 不潔と思われがちですが、家庭や公共施設では定期的に洗浄・消毒されるため、実測値が低いことも多いです。

つまり、「スマホは放置されがち」という側面と、「便座は意外とこまめに清掃される」という対照が、この比較を生む背景にあると言えます。

「便器の〇倍」は厳密なデータが少ない?

メディアなどで「便座の10倍」「7倍」といった具体的な数字が引用されることがありますが、これには注意が必要です。

提供された情報によると、米アリゾナ大学の研究者がメディア取材で示した数値が広く拡散したり、英清掃企業の実測で約7倍というデータが報告されたりしています。

しかし、これらの比較データは限られており、厳密な対照試験は少ないのが現状です。

さらに、2020年の研究レビューでは、スマホの細菌に関する報告は豊富にあるものの、便座と定量比較した論文はほとんどないと指摘されています。また、あるファクトチェックでは「10倍説を裏づける査読論文は確認できない」とも評価されています。

これらのことから、「便器の〇倍」という特定の数字は、状況によって大きく変わるため鵜呑みにせず、「放置したスマホは相当汚れている可能性が高い」程度に理解しておくのが現実的と言えそうです。

スマホにはどんな菌がいるの?

では、僕たちのスマホからはどんな種類の細菌が見つかっているのでしょうか?

・皮膚常在菌: Staphylococcus epidermidis(表皮ブドウ球菌)など。これらは基本的に無害ですが、条件によっては感染源となる可能性もあります。・腸内・糞便由来菌: E. coli(大腸菌)など。多くの調査で検出されています。・日和見病原菌: Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)、Pseudomonas sp.(シュードモナス属菌)など。これらの菌は普段は問題なくても、体の抵抗力が落ちているときなどに病気を引き起こす可能性があります。・耐性菌: MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が検出された報告もあり、特に医療現場では問題視されています。

・医療施設では、特定の菌の付着度が基準値(2.5–5 CFU/cm²)を超えると感染リスクが増加するとされています(これは参考指標です)。

スマホには様々な菌が付着している可能性があることがわかります。

健康な人なら過度に心配する必要はない?

スマホに多様な菌がいると聞くと不安になりますが、健康な人の日常使用においては、これらの菌が原因で感染症を起こす例は稀です。

スマホで見つかる菌の多くは、自分の皮膚や周囲の環境由来のものであり、口や傷口に入らなければ問題になりにくいと考えられています。ただし、以下の場面ではリスクが上昇する可能性があると指摘されています。

•医療・介護従事者: 院内感染菌を運ぶ媒介(フォマイト)になる可能性。

•食品取扱い: 調理直前のスマホ操作が食材汚染につながる事例。

•免疫抑制状態の人: 乳幼児や高齢者、化学療法中の人など、抵抗力が弱い方と機器を共有する場合。

衛生的に使うための簡単なヒント

「スマホが便器より汚い」という話は、直接比較のエビデンスはまだ不足しているものの、「掃除しないスマホは汚い」という“掃除頻度の差”を示す警鐘として捉えるのが良いのかなと思います。以下の簡単な対策を習慣化するだけで、スマホをより衛生的に保つことができます。

  • 定期クリーニング: 70%エタノールやメーカー推奨の消毒ワイプで、画面や背面、ケースを拭きましょう。布で拭くだけでは菌は減りません。

  • ケースも洗浄: シリコンやプラスチック製のケースなら、中性洗剤で週1回以上洗うのが効果的です。

  • 湿気を避ける: 高温多湿な場所は菌の増殖を助けます。風通しの良い場所で保管しましょう。

  • トイレでいじらない: 便座自体よりも、フラッシュ時のエアロゾルが問題になることがあります。もし持ち込んだ場合は、後で必ず拭き取りましょう。

  • 手洗いの徹底: 菌の主な供給源は手です。帰宅後、食事前、トイレ後には必ず手洗いし、直後のスマホ操作は控えましょう。

これらの簡単な対策を行うことで、スマホの衛生状態を保ち、安心して使うことができます。過剰に恐れるのではなく、賢く対策することが大切ですね。

おわりに

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。次回もお楽しみに!

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